墨をする、かなを書く。
素敵な御言葉を、自由に美しく書き、
心にも 書き込みたいと、練習する。
今度こそ今度こそはと励む、
手本が手元にありながら、書けない。
どうして線が豊かで、美しくならないのだろうか?
線にゆれが出て、がさがさのところが、
揺らめきが出る。
だからといってあまりにも滑らかにスーッと
書いたものも面白くない。
1本の線の中に、細く太く、かすれなどないと
面白くない、変化もないと、見ても楽しくない。
師匠がいっていた。
「たくさん書いたからといって、いいのが出来るとは限らない。」と
とうとうあきらめて、床にはいった。